歴史地震2
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番号 西暦(日本暦) 緯度経度 M マグニチュード / 地域:(名称:) 被害摘要
101 1649 3 17 (慶安 2 2 5) 33.7°N 132.5°E M7.0±¼
安芸・伊予: 松山城・宇和島城の石垣や塀が崩れ,民家も破損.広島では侍屋敷・町屋少々潰れ,破損が多かった.
102 1649 7 30 (慶安 2 6 21) 35.8°N 139.5°E M7.0±¼
武蔵・下野: 川越で大揺れ,町屋700軒ほど大破.江戸城で石垣など破損.藩邸・侍屋敷・長屋の破損・倒潰あり.死50余.日光東照宮破損.余震日々40〜50回.余震は月を越えて続いた.
103 1649 9 1 (慶安 2 7 25) 35.5°N 139.7°E M6.4
川崎・江戸: 川崎宿の民家140〜150軒,寺7宇が崩潰.近くの村で民家が破倒し,人畜の負傷多数.江戸でも被害.
104 1650 4 24 (慶安 3 3 24) M6.0〜6.5
日光: 江戸・日光で揺れ強く,日光東照宮で石垣など破損.
105 1650 5 30 (慶安 3 5 1)
加賀: 石垣破損.
106 1656 4 16 (明暦 2 3 22)
八戸: 八戸城の御家蔵など戸障子破損,御土蔵の壁以下振落ちる.
107 1658 5 5 (明暦 4 4 3)
日光: 軽微な被害があった.
108 1659 4 21 (万治 2 2 30) 37.1°N 139.8°E M6¾〜7.0
岩代・下野: 猪苗代城の石垣2ヶ所崩れる.南会津の田嶋町で人家297軒(一説では197軒)など倒れ,死8.塩原温泉元湯はほとんど土砂に埋まり,死11.
109 1661 12 10 (寛文 1 10 19)
土佐高知: 高知城内石垣の石少々抜ける.
110 1662 6 16 (寛文 2 5 1) 35.3°N 135.9°E M7¼〜7.6
山城・大和・河内・和泉・摂津・丹後・若狭・近江・美濃・伊勢・駿河・三河・信濃: 『寛文の琵琶湖西岸地震』: 比良岳付近の被害が甚大.唐崎・志賀で田畑85町湖中に没し潰家1570.大溝で潰家1020余,死37.彦根で潰家1千,死30余.榎村で死300余,町居村で死260余.京都で町屋倒壊1千,死200余など.諸所の城破損.花折断層北部と三方断層系の同時活動とする説がある.
111 1662 10 31 (寛文 2 9 20) 31.7°N 132.0°E M7½〜7¾
日向・大隅: 日向灘沿岸に被害.城の破損,潰家多く,死者があった.山崩れ,津波を生じ,宮崎県沿岸7ヶ村周囲7里35町の地が陥没して海となった.日向灘の地震の中でも特に被害が大きかった. [2]
112 1664 1 4 (寛文 3 12 6) M5.9
京都・山城: 二条城や伏見の諸邸破損,洛中の築垣所々崩れる.吉田神社・下加茂社の石灯籠倒れる.余震が月末まで続いた.
113 1664 8 3 (寛文 4 6 12)
紀伊・熊野: 新宮丹鶴城の松の間崩れる.和歌山で有感.
114 1664 - - (寛文 4 - -)
琉球: 琉球の鳥島で地震,石礫による死1.近くの海底で噴火があったという解釈もある.津波があったらしい. [1]
115 1665 6 25 (寛文 5 5 12) M≒6.0
京都: 二条城の石垣12〜13間崩れ,二の丸殿舎など少々破損.
116 1666 2 1 (寛文 5 12 27) 37.1°N 138.2°E M≒6¾
越後西部: 積雪14〜15尺のときに地震.高田城破損,侍屋敷700余潰れ,民家の倒潰も多かった.夜火災,死1400〜1500(600余?).
117 1667 - - (寛文 7 - -)
琉球: 宮古島で揺れが強く,洲鎌村の旱田1210坪約3尺沈下して水田となる. [1]
118 1667 8 22 (寛文 7 7 3) 40.6°N 141.6°E M6.0〜6.4
八戸: 市中の建物の破損が夥しかった.津軽・盛岡で大揺れ.
119 1668 6 14 (寛文 8 5 5)
越中: 伏木・放生津・小杉で潰家があった.高岡城の橋潰れる.
120 1668 8 28 (寛文 8 7 21) M≒5.9
仙台: 仙台城の石垣崩れる.迫町で道割れ,家破損.江戸で有感.
121 1669 6 29 (寛文 9 6 2) M5.9
尾張: 名古屋城三ノ丸の坤方の門・枡形の石垣が少し崩れる.
122 1670 6 22 (寛文 10 5 5) 37.75°N 139.15°E M≒6¾
越後中蒲原郡・南蒲原郡: 上川4万石のうち農家503軒潰れ,死13.弘前・盛岡・江戸でも有感.
123 1671 9/10 - (寛文 11 8 -)
花巻: 町屋10軒ほど倒れ,庇の落下が多かった.
124 1672 7 28 (寛文 12 閏6 5) 40.65°N 140.3°E
岩木山: 岩木山の南方が崩れた.
125 1674 4 15 (延宝 2 3 10) 40.6°N 141.6°E M≒6.0
八戸: 城内・諸士屋敷・町屋に破損が多かった.
126 1676 7 12 (延宝 4 6 2) 34.5°N 131.8°E M≒6.5
石見: 津和野城や侍屋敷の石垣などに被害.家屋倒潰133,死7.
127 1677 4 13 (延宝 5 3 12) 40.5°N 142.3°E M7.9
陸中・陸奥: 『延宝の三陸沖地震』: 八戸・盛岡在に家具破損等の震害があった.三陸一帯に津波があった.宮古代官所管内で流失家屋35.余震が多かった.1968年十勝沖地震と似ている. [2]
128 1677 11 4 (延宝 5 10 9) 35.5°N 142.0°E M≒8.0
磐城・常陸・安房・上総・下総: 『延宝の房総沖地震』: 上旬より地震が多かった.磐城から房総にかけて津波があり,小名浜・中之作・薄磯・四倉・江名・豊間などで死・不明130余,水戸領内で溺死36,房総で溺死246余,奥州岩沼領で死123.陸に近いM6級の地震とする説がある. [2]
129 1678 10 2 (延宝 6 8 17) 39.0°N 142.0°E M≒7.5
陸中・出羽: 花巻で城の石垣崩れ,家屋も損壊,死1.白石城の石垣崩れる.秋田・米沢で家屋に被害.会津若松城が小破.江戸で天水桶の水溢れる.
130 1683 6 17 (天和 3 5 23) 36.7°N 139.6°E M6.0〜6.5
日光: 『天和の日光地震』: 4月5日より地震多く,この日この地震.東照宮の石垣などに被害.江戸で有感.
131 1683 6 18 (天和 3 5 24) 36.75°N 139.65°E M6.5〜7.0
日光: 『天和の日光地震』: 卯刻から辰刻まで地震7回,巳ノ下刻にこの地震.石垣・灯籠がほとんど倒れた.夜中までに地震約200回.江戸でも小被害.
132 1683 10 20 (天和 3 9 1) 36.9°N 139.7°E M7.0±¼
日光: 下野の三依川五十里村で山崩れが川を塞ぎ,湖を生じた.日光では山崩れで鬼怒川・稲荷川の水が流れず,修復半ばの石垣崩れなどの被害.1日,2日で地震760回余,1日から晦日までで1400回余.江戸で有感.
133 1685 4/5 - (貞享 2 3 -)
三河: 渥美郡で山崩れ.家屋倒潰し,人畜の死が多かった.「渥美郡誌」に載るのみ.疑わしい.
134 1685 11 22 (貞享 2 10 26)
江戸: この日に5回地震.隠州公御屋敷など少々損じる.日光で有感.
135 1686 1 4 (貞享 2 12 10) 34.0°N 132.6°E M7.0〜7.4
安芸・伊予: 広島県中西部を中心に家屋などの被害が多く,死者があった.宮嶋・萩・岩国・松山・三原などで被害.
136 1686 10 3 (貞享 3 8 16) 34.7°N 137.6°E M7.0±¼
遠江・三河: 遠江で新居の関所など少々被害,死者があった.三河で田原城の矢倉など破損,死者があった.
--- 1687 1 2 (貞享 4 9 17)
陸前沿岸: 南米ペルー沖の地震による遠地津波.塩釜で潮が1.5〜1.6尺上昇.琉球にも津波. [0]
137 1694 6 19 (元禄 7 5 27) 40.2°N 140.1°E M7.0
能代地方: 能代地方に大きな被害,特に能代は壊滅的打撃を受けた.地方全体で死394,家屋崩れ1273,焼失859など.秋田・弘前でも被害.岩木山で岩石崩れ,硫黄平に火を発した.
138 1694 7 17 (元禄 7 閏5 25)
伊予: 大揺れ.別子銅山火事.焼死300という.坑内における死約200.
139 1694 12 12 (元禄 7 10 26)
丹後: 宮津で地割れて泥噴出.家屋破損,特に土蔵は大破損.
140 1696 6 1 (元禄 9 5 2)
宮古島: 府庫・拝殿・寺院・仮屋などの石垣が崩潰した.
141 1697 11 25 (元禄 10 10 12) 35.4°N 139.6°E M≒6.5
相模・武蔵: 鎌倉で鶴岡八幡宮の鳥居倒れ,潰家があった.江戸城の石垣崩れる.日光で有感.
142 1698 10 24 (元禄 11 9 21) 33.1°N 131.5°E M≒6.0
豊後: 大分城の石垣・壁など崩れる.岡城破損.高鍋城で破損と石垣崩れ.佐賀で有感1日に6回.
--- 1700 1 27 (元禄 12 12 9)
三陸〜紀伊半島: 北米オレゴン・ワシントン沖の巨大地震による遠地津波が,三陸〜紀伊半島にかけて襲来.和歌山県田辺で新庄村御蔵へ汐入り.三陸沿岸の大槌浦に大汐上がり,漁師家2軒,塩釜2工破損.
143 1700 4 15 (元禄 13 2 26) 33.9°N 129.6°E M≒7.0
壱岐・対馬: 24日より地震,26日の地震で壱岐の村里の石垣・墓所悉く崩れ,家屋大半崩れる.対馬で石垣が崩れるなどの被害.佐賀・平戸・朝鮮半島南半分などで有感.
144 1703 12 31 (元禄 16 11 23) 33.25°N 131.35°E M6.5±¼
由布院・庄内: 府内(大分)山奥22ヶ村で家潰273,破損369,死1.油布院筋・大分郡で農家580軒潰れる.豊後頭無村(現日出町豊岡)で家屋崩れ,人馬の死があった.
145 1703 12 31 (元禄 16 11 23) 34.7°N 139.8°E M7.9〜8.2
江戸・関東諸国: 『元禄の関東地震』: 相模・武蔵・上総・安房で震度大.特に小田原領で被害大きく,城下は全滅,12ヶ所から出火,潰家約8千,死約2300.東海道は川崎から小田原までほとんど全滅し,江戸・鎌倉などでも被害が大きかった.津波が犬吠崎から下田の沿岸を襲い,死数千.全体として死約1万,潰家約2万2千,流出家約6千.1923年関東地震に似た相模トラフ沿いの巨大地震と思われるが,地殻変動はより大きかった. [3]
146 1704 5 27 (宝永 1 4 24) 40.4°N 140.0°E M7.0±¼
羽後・津軽: 能代の被害が最大.被害家屋1193のうち倒潰435,焼失758,死58.山崩れが多く,十二湖を生じた.岩館付近の海岸で最大190cm隆起.弘前でも城・民家などに被害があった.
147 1705 5 24 (宝永 2 閏4 2) 33.0°N 131.2°E
阿蘇付近: 阿蘇で坊の大破や崩れがあったという.岡城で被害があったという.
148 1706 1 19 (宝永 2 12 5) 38.6°N 139.9°E M5¾±¼
羽前: 湯殿山付近のきわめて局地的な小被害.家屋の破損や地割れがあった.
149 1706 - - (宝永 3 - -)
琉球: 宮古島で地震の揺れ.死あり.
150 1706 10 21 (宝永 3 9 15) 35.6°N 139.8°E M≒5¾
江戸: 江戸城や大名屋敷などで多少の被害.
151 1707 10 28 (宝永 4 10 4) 33.2°N 135.9°E M8.6
五畿・七道諸国: 『宝永の南海・東海地震』: わが国最大級の地震の一つ.全体で少なくとも確かな死5千余2万,潰家65万9千,流出家21万8千.震害は東海道・伊勢湾沿岸・紀伊半島で最もひどく,津波が伊豆半島から九州までの太平洋沿岸や瀬戸内海を襲った.津波の被害は土佐が最大.室戸・串本・御前崎で1〜2m隆起し,高知市の東部の市街地約20km2が最大2m沈下した.遠州灘沖から四国沖までの南海トラフ沿いの広範囲を震源とする巨大地震.11月23日に富士山が大爆発し宝永火口を作った. [4]
152 1707 10 29 (宝永 4 10 5)
駿河・甲斐: 宝永の南海・東海地震の最大余震.潰家7397,潰寺254,死24.
153 1707 11 21 (宝永 4 10 28) 34.2°N 131.7°E M≒5.5
防長: 佐波郡上徳池村で倒家289軒.死3.傷15.地震昼夜40〜50回.徳山でも町家・侍屋敷破損多く,田熊・大返村で山崩れ,倒家.
154 1708 2 13 (宝永 5 1 22)
紀伊・伊勢・京都: 地面が震え,汐が溢れて山田吹上町に至る.宝永の南海・東海地震の余震か? [1]
155 1710 8 28 (宝永 7 8 4)
只見: 只見で大地割れ,戸が外れた.会津領で家潰・半潰14〜15軒.地割れ・山崩れもあった.二本松城の石垣少々崩れる.
156 1710 9 15 (宝永 7 8 22) 37.0°N 141.5°E M6.5±½
磐城: 平(現いわき)で城などに被害.江戸で天水ひるがえるほど.
157 1710 10 3 (宝永 7 閏8 11) 35.5°N 133.7°E M≒6.5
伯耆・美作: 『宝永の伯耆地震』: 河村・久米両郡(現鳥取県東伯郡)で被害最大.山崩れ人家を潰す.倉吉・八橋町・大山・鳥取で被害.死多数.
158 1711 3 19 (宝永 8 2 1) 35.2°N 133.8°E M≒6¼
因幡・伯耆・美作: 『宝永の伯耆地震』: 因伯両国で家380潰れ,死4.山崩れや田畠の被害があった.美作の大庭・真島両郡で全潰118,山崩れ,田畑の被害.
159 1712 5 28 (正徳 2 4 23) 40.5°N 141.5°E M5.0〜5½
八戸: 八戸で御屋舗小破損.御家中・御町別条なし.余震は25日まで続いた.盛岡・弘前で有感.
160 1714 4 28 (正徳 4 3 15) 36.75°N 137.85°E M≒6¼
信濃北西部: 現在のJR大糸線沿いの谷に被害,特に大町組(大町以北の北安曇郡)で死56,全潰194,半潰141.善光寺でも被害があった.
161 1715 2 2 (正徳 4 12 28) 35.4°N 136.6°E M6.5〜7.0
大垣・名古屋・福井: 大垣城・名古屋城で石垣崩れる.土蔵に痛み多く,塀がかなり崩れる.福井で崩家があり,奈良・京都・伊賀上野・松本で有感.
162 1717 5 13 (享保 2 4 3) 38½°N 142½°E M≒7.5
仙台・花巻: 仙台城の石垣崩れる.至る所で家・土蔵の崩れ・破損.花巻で破損家屋多く,地割れや泥の噴出があった.津軽・角館・盛岡・江戸等で有感.
163 1718 8 22 (享保 3 7 26) 35.3°N 137.9°E M7.0±¼
伊那・三河: 伊那遠山谷で番所全潰.山崩れで死5,せき止められた遠山川が後に決壊し,死50余.飯田から天龍川沿いに三河国境まで山崩れが多かった.三河・遠江で強い揺れ.
164 1723 12 19 (享保 8 11 22) 32.9°N 130.6°E M6.5±¼
肥後・豊後・筑後: 肥後で倒家980,死2.飽田・山本・山鹿・玉名・菊地・合志各郡で強く,柳川辺・諫早・佐賀でも強く感じた.
165 1725 5 29 (享保 10 4 18) 36.25°N 139.7°E M≒6.0
日光: 東照宮の石矢来・石灯籠倒れる.江戸でもやや強く感じた.
166 1725 6 17 (享保 10 5 7) 36.4°N 136.4°E M≒6.0
加賀小松: 城の石垣・蔵など少々破損.金沢で同日4〜5回揺れた.
167 1725 8 14 (享保 10 7 7) 36.0°N 138.1°E M6.0〜6.5
伊那・高遠・諏訪: 高遠城の石垣・塀・土居夥しく崩れる.諏訪高島城の石垣・塀・門夥しく崩れ,城内外侍屋敷の破損87.郷村36ヶ村で倒家347など,死4.山崩れがあった.江戸・八王子・奈良で有感.
168 1725 11 8・9 (享保 10 10 4・5) 32.7°N 129.8°E M≒6.0
肥前・長崎: 9月26日に80回以上の地震を感じた.その後,この両日は揺れが強く諸所で破損が多く,平戸でも破損が多かった.天草・大分で有感.
169 1729 3 8 (享保 14 2 9)
伊豆: 大地割れ,川筋に水湧く.下田で家・土蔵傾倒.余震が20日過ぎまで続いた.
170 1729 8 1 (享保 14 7 7) 37.4°N 137.1°E M6.6〜7.0
能登: 珠洲郡・鳳至郡で損・潰家791,死5,山崩れ31ヶ所.輪島村で潰家28,能登半島先端で被害が大きかった.
--- 1730 7 9 (享保 15 5 25)
陸前: 前日のチリのパルパライソ沖の地震による津波.陸前沿岸で田畑を損じた. [1]
171 1731 10 7 (享保 16 9 7) 38.0°N 140.6°E M≒6.5
岩代: 桑折で家屋300余崩れ,橋84落ちる.白石城で被害,城下や周辺で家屋など倒れ,死あり.蔵王の高湯で家の破損が多かった.仙台城で小破損があった.
172 1731 11 13 (享保 16 10 14)
近江八幡・刈谷: 近江八幡で青屋橋の石垣破損し,刈谷で本城厩前の塀倒れる.
173 1733 9 18 (享保 18 8 11) M6.6
安芸: 奥郡に被害,因幡でも地大いに震う.京都・池田・讃岐で有感.
174 1735 5 6 (享保 20 閏3 14)
日光・守山: 東照宮で石垣少々崩れる.守山(現郡山市)で稗蔵の壁所々割れる.江戸で有感.従来,閏なし3月14日とされていたもの.
175 1735 5 30 (享保 20 4 9)
江戸: 幕府御書物方の西・東の蔵の目塗土が落ちた.日光で有感.
176 1736 4 30 (享保 21 3 20) 38.3°N 140.8°E M≒6.0
仙台: 仙台で城の石塁や澱橋など破損.余目・江戸で有感.
177 1738 1 3 (元文 2 閏11 13) 37.0°N 138.7°E M≒5½
中魚沼郡: 蘆ヶ崎村(現津南町)付近.蔵の壁損じ,釜潰れる.東山所平(現津南町)で屋敷崩れ,信州青倉村(現栄村)で家蔵破損.余震は14日朝まで80回余,翌年に及ぶ.
178 1739 8 16 (元文 4 7 12)
陸奥・南部: 南部高森で特に強く,青森で蔵潰れる.八戸で諸士町家ともに被害が多かった.14日に樽前山噴火.
179 1739 10 31 (元文 4 9 29)
佐渡: 午前1〜5時頃に4〜5回の地震.相川の小家が少々破損した.新潟県中條村・日光で有感.
180 1740 7 20 (元文 5 6 27)
畿内: 奈良で鳥居一つ倒れる.和泉国助松村で土手壁が多く痛んだ.
181 1741 8 29 (寛保 1 7 18) 41.6°N 139.4°E M6.9
渡島西岸・津軽・佐渡: 『寛保の渡島半島津波』: 渡島大島この月の上旬より活動,13日に噴火した.18日深夜(西暦では翌日早朝)に津波,北海道で死1953(1467とも),流出家屋729,船1521破壊.津軽で田畑の損も多く,流失潰家約125,死37.佐渡・能登・若狭にも津波.緯度,経度,Mは津波を地震によるとしたとき. [3]
182 1746 5 14 (延享 3 3 24)
江戸・日光: 日光東照宮の石矢来約20間倒れ,石垣少々崩れる.岩手県大迫町・宮城県宮崎町・江戸・八王子・日光・福井・京都・津軽で有感.
183 1747 6 1 (延享 4 4 24) M>5½?
瀬戸: 瀬戸で陶器釜が揺り崩れる.間数合61間余.田原で溜の水こぼれる.
184 1749 5 25 (寛延 2 4 10) 33.3°N 132.6°E M6¾
宇和島・大分: 宇和島城で所々破損,矢倉大破.大分で千石橋破損.土佐・広島・岩国・佐賀・延岡で強く感じた.
185 1751 3 26 (寛延 4 2 29) 35.0°N 135.8°E M5.5〜6.0
京都: 諸社寺の築地や町屋など破損.越中で強く感じ,因幡・金沢・大阪・池田・伊勢・長浜で有感.
186 1751 5 21 (寛延 4 4 26) 37.1°N 138.2°E M7.0〜7.4
越後・信濃: 高田城で所々破損,町方3ヶ所から出火した.鉢崎・糸魚川間の谷で山崩れ多く,圧死多数.松代で死12.富山・金沢でも強く感じ,日光で有感.全体で,死1500以上,家潰8千余.余震が多かった.
187 1753 2 11 (宝暦 3 1 9)
京都: 洛中の築地などに小被害.知恩院の石碑が少し倒れた.池田・伊勢・鳥取などで有感.
188 1755 3 29 (宝暦 5 2 17)
陸奥八戸: 殿中ならびに外通りに被害.津軽・盛岡などで有感.
189 1755 4 21 (宝暦 5 3 10) 36.75°N 139.6°E
日光: 東照宮の石矢来・石垣などに被害.江戸・八王子・棚倉・弥彦で有感.
190 1756 2 20 (宝暦 6 1 21) 35.7°N 140.9°E M5.5〜6.0
銚子: 蔵にいたみがあった.酒・醤油の桶を揺り返し,石塔倒れる.江戸・八王子・日光で有感.
191 1760 5 15 (宝暦 10 4 1)
琉球: 城墻57ヶ所崩れる.余震があった.
192 1762 3 29 (宝暦 12 3 4) 37.8°N 139.0°E M5.5〜6.0
越後: 新潟で土蔵に被害.三条付近で強く感じ,田畑や山林が崩れたという.新発田・佐渡などで有感.
193 1762 10 18 (宝暦 12 9 2)
土佐: 高岡郡で瓦落ち,山崩れる.16日まで少々ずつ地震.岩国・宇和島・筑後などで有感.
194 1762 10 31 (宝暦 12 9 15) 38.1°N 138.7°E M≒7.0
佐渡: 石垣・家屋が破損,銀山道が崩れ,死者があった.津波により鵜島村で潮入り5戸,願村で流出18戸.新潟で地割れを生じ,砂と水を噴出.酒田・羽前南村山郡・弘前・日光・江戸などで有感. [1]
195 1763 1 21 (宝暦 12 12 8)
八戸: 足軽家と番所小破.大迫(岩手県)で有感.史料2点のみ.
196 1763 1 29 (宝暦 12 12 16) 41.0°N 142.3°E M7.4
陸奥八戸: 『宝暦の八戸沖地震』: 11月はじめより地震があり,この日大地震.寺院・民家が破損した.平館・田名部・大畑で家潰5,死4.函館でも強震.津波があり,余震が多かった.1968年十勝沖地震と似ているので,もっと沖の大きな地震か. [1]
197 1763 3 11 (宝暦 13 1 27) 41.0°N 142.0°E M≒7¼
陸奥八戸: 前年12月の地震以来震動止まらず,この日強震.建物の被害が多かった. [0]
198 1763 3 15 (宝暦 13 2 1) 41.0°N 142.0°E M≒7.0
陸奥八戸: 城の塀倒れ,御朱印蔵の屋根破損.
199 1764 10 29 (明和 1 10 5)
伊勢: 伊勢で大地震により,所々破損と言うが院内は無事.京都で強く感じ,大阪で長く感じた.甲府・塩山などで有感.
200 1766 3 8 (明和 3 1 28) 40.7°N 140.5°E M7¼±¼
津軽: 弘前から津軽半島にかけて被害が大きかった.弘前城破損,各地に地割れ.津軽藩の被害(社寺含まず)は,潰家5千余,焼失200余,圧死約1千,焼死約300.余震が年末まで続いた.

2022年09月07日
2024年01月09日