応用地震学研究室
纐纈 一起 こうけつ かずき慶應義塾大学SFC研究所東京大学地震研究所

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新しく出版されたものから遡って著書(書籍全体を執筆または編集したもの)を紹介します.
  1. 「地震動の物理学」Ver. 1.1(2021年12月)
  2. 「Ground Motion Seismology」(2021年1月)
  3. 「地震 どのように起きるのか(2020年5月)
  4. 「地震動の物理学」初版第1刷(2018年12月)
  5. 「超巨大地震に迫る 日本列島で何が起きているのか(2011年6月)
  6. 「地震・津波と火山の事典」(2008年2月)
  7. 「MS-DOS」(1988年3月)


「地震動の物理学」Ver. 1.1
2018年12月に初版第1刷が出版された「地震動の物理学」の重版です.ただし,この版からオンデマンド印刷となり,奥付には第2刷ではなくVer. 1.1と書かれています.第1刷の正誤表や細かな修正(下図左の付箋)が反映されています.また,紙が軽量で薄いものとなり,重さも厚みも2/3ぐらいになっています(下図右).この版の序文の抜粋がここにあります.
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「Ground Motion Seismology」
2021年1月にSpringerから出版された,地震動に関する英語版教科書です.内容的には「地震動の物理学」に震源決定と地震波トモグラフィーを加えたものになっており,教科書として機能するため各章の末尾に演習問題も追加してあります.Springerの公式な紹介は以下の通りです.
This book explains the physics behind seismic ground motions and seismic waves to graduate and upper undergraduate students as well as to professionals. Both seismic ground motions and seismic waves are terms for “shaking” due to earthquakes, but it is common that shaking in the near-field of an earthquake source is called seismic ground motion and in the far-field is called seismic waves. Seismic ground motion is often described by the tensor formula based on the representation theorem, but in this book explicit formulation is emphasized beginning with Augustus Edward Hough Love (1863 – 1940). The book also explains in depth the equations and methods used for analysis and computation of shaking close to an earthquake source. In addition, it provides in detail information and knowledge related to teleseismic body waves, which are frequently used in the analysis of the source of an earthquake.
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「地震 どのように起きるのか
2020年5月に出版された新書で,丸善出版の「サイエンス・パレット」シリーズの中の一冊(036番)です.地震のおおもとにある原理を,図面や数式を用いながら解説しました.中学・高校で履修する物理や数学の知識を利用して解説していますが,忘れている読者も多いと思いますので,それら知識の説明も含めてあります.丸善出版の公式な紹介は以下の通りです.
地球には十数枚のプレートがあり、プレート同士の押し合いによって発生するのが「地震」である。 「地震学」を理解するうえで数式は必要不可欠である。だが、これまでの地震の解説書では文字で説明するものはあっても、数式を用いて原理をふさわしく解説するものはなかった。本書では、地球の構造や地震の発生原理、これまで考えられてきた地震の定説までを数式を交えながらわかりやすく解説する。
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「地震動の物理学」初版第1刷
2018年12月に近代科学社から出版されました.本書に対していただいた金森先生のコメントがここにあり,序文正誤表も置かれています.序文を要約すると以下の通りです.
本書は,専門課程の学部生や大学院生などに,地震動や地震波の背後にある物理学を解説することをめざしています.地震動や地震波はどちらも地震による“揺れ”を表す用語ですが,地震の震源から近い場所の揺れを地震動,離れた場所の揺れを地震波と呼ぶことが多いように思います. 本書が『地震動の物理学』と題するのは,震源に近い揺れの解析や計算に用いられる数式や手法を詳しく解説することを目的にしているためです.しかし,震源の解析に頻繁に使われる遠地実体波などに関するものも同じく詳しく解説しました.
英語の類書はいくつかありますが,数式や手法を単に提示するだけではなく,それらを読者自身が導き出せるように解説しているところが本書の特徴です.特に,地震動は表現定理に基づくテンソル式で説明されることが多いのですが,本書では Love に始まる明示的な定式化を重視しました.その方が地震動の物理的イメージ,なかでも幾何学的イメージがとらえやすいという著者の考えに基づくものです.
上記のように重版が出ましたので,ご希望でしたら アマゾンで中古品を選択してください.

「超巨大地震に迫る 日本列島で何が起きているのか
東日本大震災の直後の2011年6月に緊急出版された,大木聖子さんと共著のNHK出版新書です.カバー袖に書かれた,出版社による紹介は以下の通りです.
日本列島を震撼させ、未曾有の被害をもたらした3・11東北地方太平洋沖地震。それはなぜ起きたのか? そのメカニズムは? そして、その影響とは? 正しい情報を踏まえ、これまで蓄積された地震研究の視点から、今回の地震についてわかったこと、わからないこと、さらには今後起こりうる巨大地震について伝える一冊。
章立ては:序章 ドキュメント3.11,第1章 超巨大地震はどのように起きたのか,第2章 巨大津波はどのように発生したのか,第3章 引き起こされたさまざまな現象,第4章 地震の科学の限界、そしてこれから,第5章 防災—正しく恐れる,終章 シミュレーション西日本大震災,となっています.
書評や印税の寄付の状況は大木聖子さんのウェブサイトをご覧ください.アマゾンのページへ ⇒

「地震・津波と火山の事典」
2008年2月に丸善出版から出版された,藤井敏嗣さんと共編の事典です.カバー袖に書かれた,出版社による紹介は以下の通りです.
火山帯・地震多発帯上に乗っている日本列島.自然災害の中でも,地震・津波および火山噴火による災害は被害の規模も大きく,人びとの関心はとりわけ高い.  本書では,東京大学地震研究所の監修のもと,3大災害についてわかりやすく解説.平易な文章と多彩なフルカラー図版で,地震・津波と火山のメカニズムや過去の被害,未来予測や対策など,基本から研究の最前線までわかる1冊.コラムや資料も充実の,地震・津波・火山本の決定版.
また,章立ては次のようになっています: 第1章 地球・1.1 地球の内部・1.2 地球の動き,第2章 地震・2.1 地震とは何か・2.2 地震波と地震動・2.3 地震に伴う諸現象と災害・2.4 津波とその災害・2.5 地震の予測,第3章 火山・3.1 火山とは・3.2 火山のもと,マグマ・3.3 噴火のしくみとその規模・3.4 火山噴火に伴う諸現象・3.5 火山噴出物と噴火現象・3.6 火山噴火と環境・3.7 火山活動による災害・3.8 過去の主な噴火・3.9 地球外の火山,となっています.
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「MS-DOS」
1988年3月に共立出版のOSシリーズの第4巻として出版されました.鷹野澄さんとの共著で10回以上増刷されたのち現在は絶版ですが,多数の中古品が出回っていますので アマゾンなどで探してみてください.この本を書くことになった経緯と,中にあるサンプルプログラムのソースコードはData/Codesのページにあります.
16ビットパソコンのOSだったMS-DOSの解説書は,64ビットのパソコンとWindowsの時代には歴史的な存在です.しかし,アマゾンのカスタマーレビューでは5.0という最高の評価をもらっていて,「MS-DOSの金字塔」や「OSを自分で作れるようになりたいと思っている人にはぜひお勧め」と書かれています.
章立ては:第1章 マイクロコンピュータのOS,第2章 MS-DOSの基礎,第3章 MS-DOSの構造,第4章 オペレーティング・システム(MSDOS.SYS),第5章 入出力制御システム(IO.SYS),第6章 基本入出力システム(BIOS),第7章 MS-DOSの将来,となっています.

2022年12月30日
2023/02/02から1372 (4)